風を感じた瞬間
その時感じた風はすでに過ぎ去っています
時も同じ速さで過ぎています
涼しいとか、寒いとか感じた時には
もうその時の風はそこにはいません
風は
巡り巡って
何年後、何十年後かに
また出会います
風は流れていきます
激しかったり
穏やかだったり
春の風の匂いに懐かしく感じる時
秋の風に寂しく感じた時
以前出会った風が
過去の記憶を思い出させてくれます
目に見えない風という存在は
花を散らしたり
この葉を揺らしたりすることで
その存在を明らかにしています
目に見えない風は
香りを運んだり、温度を感じたりできる存在です
そして時の流れも教えてくれます
時はとても早いスピードで過ぎていきます
朝東から昇った太陽が昼には真上に来るように
変わらないように見えても
刻一刻と時は過ぎていきます
過去に起きた出来事にくよくよしたり
いつまでも根に持つことは
淀んだ水を心に抱えていることと同じ
この瞬間が
いつも新しい瞬間であるように
自分自身に風を通します
常に新しい自分であること
そして今感じる自分に
正直であること
何年か、何十年か経った時
こんな自分もいたなあと思い出すことがあるでしょう
どんな感情も一度手放してしまえば
一つの経験として思い返すだけの存在です
マイナスの感情は
なかなか過ぎ去らないものですが
風のように後ろに吹き飛ばして
プラスの感情を心に吹き入れます
そしてまたもう一度
マイナスの感情を感じた時には
以前にもこんな気持ちになったなあと
思い返せばいいだけのこと
心にはいつも爽やかな風を吹かせます
*エグレット*